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jazz night

さんふらわあ JAZZ NIGHT 初代プロデューサー
大橋 郁がお届けする『KIND OF JAZZ』。
うろたえず、媚びない。そんなジャズにこだわる放浪派へ。
主流に背を向けたジャズセレクションをどうぞ。

撰者
大橋 郁
松井三思呂
吉田輝之
平田憲彦

KOBEjazz.jp
ジャズを愛する全ての人へ。
こだわり情報を富士通テンがお届けします。

さんふらわあ ジャズナイト
フェリーで揺れる、ジャズの夜。
さんふらわあ JAZZ NIGHT 公式サイトへ

ジャズ カフェ&バー Volontaire
東京赤坂でジャズなら
カフェ&バー、ボロンテール

Jazz & Booze さりげなく
ジャズを呼吸する街で夜を堪能。
神戸を代表するジャズバー、さりげなく

ジャズ喫茶 jam jam
ゆったりした地下空間でジャズを満喫。
神戸元町のジャズ喫茶、jam jam

レコードバー ブラック
極上のサウンドをアナログレコードで。
神戸元町のレコードバー、BRAQUE。

ジャズバー Doodlin
ソウルでファンキーな夜を。
神戸元町のジャズバー、Doodlin'

バーインク
ALTECが生み出す極上のサウンド。
新神戸駅近くの隠れ家バー。


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第158回
Nefertiti

Miles Davis

僕は1988年、一度だけマイルスの来日ライブを見ている。東京のよみうりランドでやった『ライブ・アンダー・ザ・スカイ』、マイルスはトリであった。しかし、ほとんどトランペットを吹かなかった。まさに、ミュージカルディレクターという雰囲気であった。初マイルスに感動したが、なんだか狐につままれたようなライブだったことを思い出す...(平田憲彦)
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第157回
Moody

Marilyn Moore

1939年6月、ビリー・ホリディのもとにカリフォルニアに住む少女から手紙が届いた。彼女はヴォードヴィリアンの家に生まれ3歳から歌い踊っているが、将来ジャズシンガーになるためにはどうしたらよいかという内容だ。ビリーはこの手紙に返事を書き、後も二人の間で手紙のやりとりは延延と続いた。ビリーからは少なくとも30通以上の手紙が送られたという。手紙を送った少女の名前はマリリン・ムーア...(吉田輝之)
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第156回
Minami Yasuda
Part 3

Minami Yasuda

本作品の最大の聴きどころは、何と言っても南が日本語詞で歌う「モリタート」だろう。この曲は劇団黒テントの芝居『阿部定の犬』のテーマ曲。公式音源から安田南の1曲を選べと言われれば、この曲を推したい。何と言っても、佐藤信の書いた詞が秀逸で、南の歌声もとてもチャーミングだ...(松井三思呂)
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第155回
Live! in Tokyo

Bobby Enriquez

ボビー・エンリケスのインプロヴィゼーションには、古今東西のありとあらゆる曲のアイデアが出て、聴く側を唸らせるほどに面白い。アメリカの古い小曲、キューバ系ラテンミュージック風味のソロ、バロック音楽からの引用も。幅広い音楽から影響を受け、吸収してきたため、引き出しをたくさん持ち、音楽的な教養に溢れた人だ。しかし、世間が彼に求めたのはニックネームとなった「ワイルドマン」であった...(大橋 郁)
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第154回
El Corazon

Don Cherry
Ed Blackwell

ドン・チェリーとエド・ブラックウェルのデュオ作品『エル・コラソン』。演奏者は2人だけだが、使われている楽器は多種多様である。世界中の祝祭や子守唄が最小限の音で溶けあったかようなサウンドだ。まるで、地球が音楽を奏でているかのような...(平田憲彦)
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第153回
This Is Buck Hill

Buck Hill

彼のサックスを最初聴いた時、その暑苦しい顔からやはり暑苦しさでは負けていないブッカー・アーヴィンを連想したが、聴き進むと全然違う。早いテンポの曲ではググッと豪快な迫力のある演奏もするのだが、むしろモダンなレスター・ヤングといった趣がある。このレコードジャケットの、実に暑苦しい表情でテナー・サックスを吹いている男。タイトルの通り、バック・ヒル(BUCK HILL)というワシントンD.Cの...(吉田輝之)
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第152回
Minami Yasuda
Part 2

Minami Yasuda

安田南の後編は、まず南を象徴する有名な三つのエピソードを紹介することから始めたい。約2万人の観客、それも凄まじい混乱のなか、きっぱりと啖呵を切ったことで、安田南伝説が生まれた、『第3回全日本フォークジャンボリー』。そして、クランクイン3日目にして突然失踪した『天使の恍惚』。さらに...(松井三思呂)
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第151回
North Sea Highlights

Intrioduction

その凄まじい程の高い実力の割には日本ではほとんど知られていないイントリオダクション。オランダの白人ピアニスト、ハリー・ハッペルを中心としたピアノ・トリオである。オランダ国内ではラジオやTVで有名なようだが、これまでの共演履歴を見ても、知っている名前がほとんど出てこない。あくまでも、オランダ、ベルギーといった欧州の中の一地域での限定された人気のようだ...(大橋 郁)
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第150回
Spotlight On Lucille

B.B. King

巨星墜つ。この表現が当てはまるミュージシャンとして、近年ではこの人ほどふさわしい人もいないだろう。ブルースフィーリングという音楽的要素は、ジャズの歴史を貫通して今も深く息づいている。BBが残した膨大なアルバムの中から、あえてジャズファンに聴いてもらいたいと思う1枚を選んだ。それが、この『Spotlight On Lucille』という、BBのインストアルバム...(平田憲彦)
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第149回
Alfie

Sonny Rollins

ロリンズの演奏は豪快というより、ある種の鬱屈さがある。当時ギリシャや東南アジアの船員が闊歩していた三宮から元町に延々と続く国鉄の高架下商店街、まだ整備される前の外人バーのあった狭くて危険な南京町、地下にあったジャズ喫茶に向かう雑居ビルの階段の風景が目に浮かんでくるのだ...(吉田輝之)
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第148回
Minami Yasuda
Part 1

Minami Yasuda

決定的に他のシンガーと違っていた点、それが最大の魅力ではないかと思うのだが、それは彼女自身が巧く歌おうとか、その唄が伝えたいことを正しく聴衆に伝えようとか、というようなことに全く無頓着であったことだ。安田 南という人間の自由奔放さ、ぶっ飛び加減を物語る事件、エピソードは数多く、紙面が幾らあっても足りないほどだ。そこで、人間安田 南の考察は次回に譲り、今回のコラムは前編として、ジャズシンガー安田 南に焦点を当てたい...(松井三思呂)
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第147回
MARI NAKAMOTO III

Mari Nakamoto

高校時代の印象とは、どんどん変わってきてしまった。まさに“縁は異なもの(What A Difference A Day Made!!)”である。レコードとの出会いというのは、その内容はもちろんだが、出会うタイミングというのも大事なのである。聴く側も、その内容に感動できる年齢、精神状態、体調など様々な要素が絡み合うことによって、自分だけの名盤が生まれる。高校時代、大して魅力を感じなかったアルバムに今は、どんどん惹かれていく...(大橋 郁)
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第146回
Callin' The Blues

Tiny Grimes

チャーリー・クリスチャンに影響を受け、自分のクインテットにチャーリー・パーカーが参加したことで知られるギタリスト、タイニー・グライムス。しかし、彼の魅力はそういう属性にとどまらない。なにしろ、世界初のロックンロールコンサートにエントリーされていたのだ...(平田憲彦)
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第145回
Little Girl Blue

Nina Simone

1977年頃、中村とうようさんがFM大阪で短い番組のDJをされていた。毎回特定のミュージシャンの曲をかけて、ジャンルはブルース、ソウル、ジャズ、ロック、ラテンなど、実に幅広かった。高校生だった僕はラジカセにタイマーをかけて録音し、テープを繰り返し聴いた。この番組で聴いた曲の数々が僕の音楽的素養の基礎になっていると思う。ある日、ニーナ・シモンがとりあげられた。かかった曲は「Little Girl Blue」と「I Loves You、Porgy」...(吉田輝之)
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第144回
Jazz Daimyo

Original Sound Track

原作が筒井康隆、音楽が筒井康隆、山下洋輔。奇想天外なストーリーはもちろん、映像のテンポが絶妙で、活き活きとしたリズム感、スピード感に魅了される。たたみかけるテンポの良さが筒井〜山下コンビの持つドタバタ、ハチャメチャ感覚と相まって、一級品のスラップスティック・ミュージカル映画に。『チョンマゲ頭を叩いてみればニューオリンズの音がする。時は幕末! 駿河の国−アメリカより漂着した黒人達と城をあげてのオールナイト・ジャムセッション!』...(松井三思呂)
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第143回
In Person

Bobby Timmons

「Dat Dere」の歌詞はオスカー・ブラウン・ジュニアによって後からつけられた。まだ上手くしゃべれない小さい子供が、父親に連れられて動物園を訪れ、「あれは何?」「あの象が欲しい」などと質問を投げかけ、父親は息子が分別のつくように育つようにと努力をして成長を願う、といった内容。一聴した限りでは耳ざわりがいいが、実は組み立ては複雑。キャノンボール・アダレイ、トニー・ベネット、リッキーリー・ジョーンズ、また日本のジャズ歌手の多くにもカバーされている...(大橋 郁)
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第142回
The Antidote

Ronny Jordan

僕にとってアシッドジャズは、まさにあの頃の、バブルの狂熱そのものなのだ。緩いファンクビートに乗せて意味不明のコトバがマシンガンのように連射されるラップ、暗闇の中で踊り狂う見知らぬ連中。ビリヤードとタバコと、スリムなワンピースを着た厚化粧の女たち。そんな色と欲が夜に溶け合い、ソウルとファンクとヒップホップがジャズと結びついて生まれた...(平田憲彦)
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第141回
Coltrane at Newport

John Coltrane

僕は勝手に想像してしまう。コルトレーンが「MY FAVORITE THINGS」を演奏するときは、いつも「犬に咬まれても、蜂に刺されても、悲しくても、お気に入りを思い出せば、つらい気持ちもへっちゃらだよ」「全ての山に登れ、全ての道を歩き、全ての虹を渡れ。自分の夢を見つけるまで」と信じて演奏していたと...(吉田輝之)
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第140回
Enja Selection Vol.3

Various Artists

エンヤ・レーベル第三弾!まず、エンヤのホームグラウンド、ミュンヘンのジャズクラブ「ドミシル」で録音されたペッパー・アダムスの『ジュリアン』。バリトンにリズム隊というワンホーンのカルテット作品は珍しい。続いて、『ジュリアン』当日のセカンドセット『トゥエルフ・アンド・ピングリー』。最後に、アルバムタイトルが洒落ているダスコ・ゴイコヴィッチの『スウィンギン・マケドニア』...(松井三思呂)
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第139回
Kelly Blue

Winton Kelly

「ケリー・ブルー」は多くの人に愛されながら、他のミュージシャンによるカバー演奏を探すのが難しい。ウィントンによる演奏があまりにぶっ飛び過ぎていて、他のミュージシャンが「ケリー・ブルー」を演奏したら丸コピーになってしまうか、仮にこれを超える演奏をしたとしたら、それはもう「ケリー・ブルー」では無くなってしまう可能性が高いからか...(大橋 郁)
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第138回
...Until the Sun Comes Up

Atsuko Hashimoto

オルガンプレイは、レジェンドたちのソウルを継ぎつつ、実にまろやかである。まるで、湯加減絶妙な風呂みたいな心地よさがあるのだ。そして、ソウル、ブルース、ファンク、それらが溶け合って言いようのないグルーヴを生み出すジャズの小宇宙。ドラム、ギター、そしてオルガン。まるで会話しているかのような心地よいグルーヴにつつまれる名盤...(平田憲彦)
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第137回
Go Power

Illinois Jacquet

それにしても、何と「漢(オノコ)」の心を打ち震わすタイトルであろうか。しかしあえて言えば、このレコードの魅力は一般的な「ゴリゴリ」という意味でのパワーがあふれているということだけではない。何より冒頭の「ON A CLEAR DAY」だ。この曲を聴き昔日の日々を思い出したら外に出よう。「ある晴れた日に、顔を上げて見回してごらん、きっと本当の自分がわかるから。」...(吉田輝之)
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第136回
Enja Selection Vol.2

Various Artists

エンヤ・レーベル第二弾! エンヤにはウルトラ・ヴァイブのリイシュー120タイトル以外にも、当時ジャズ喫茶の人気盤として、ヘビロテされたアルバムも数多い。そこで、私のジャズ喫茶体験からゲットした「エンヤと言えば、これでしょう!」という作品をいくつか紹介したい。まず、何よりも最初にエンヤで手に入れた思い出深いアルバム、トミフラの『エクリプソ』から...(松井三思呂)
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第135回
Road Song

Wes Montgomery

インディアナポリスという田舎に生まれ、田舎町に執着したことが、ウェスの人柄や音楽性に関連していると思う。ダイナミックで、ブルージーかつアーシー。ウェスのギターは「イージー・リスニング」と呼ばれるこのCTIシリーズの中でも変わっておらず、抑えて弾こうとはしていない。ただ、クリード・テイラーは、ウェスの荒々しいギターの良さを殺さないように、オーケストラという衣でまとって新しい面を引き出した...(大橋 郁)
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第134回
Silence in Jazz

Various Artists

『ジャズは基本的にダンスミュージックだ』、という事がよく言われるが、そればかりではない。音楽に内在する『覚醒』と『鎮静』という作用を考えれば、ダンスミュージックは音楽の『覚醒』という側面であることがわかる。今回は、普段あまり取り上げられることの少ない『鎮静』としてのジャズを取り上げた...(平田憲彦)
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第133回
Nothin' But Coltrane

Tomoki Takahashi

「コルトレーンに影響を受けたテナーサックスを聴くぐらいならコルトレーン本人を聴いた方がいいよな」と、中原さんがぼそっと言った。僕は「いや、中原さん、例えスタイルはコルトレーンの影響を強く受けていても演奏者の個性というか持ち味は自然と出てくるんじゃないですか」と軽く言ったところ、それから3時間に亘る大激論になってしまった...(吉田輝之)
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第132回
Heart Bop

Franco Ambrosetti

「ハードバップ」ではなく『ハートバップ』というタイトルがイカしているが、アルバムタイトルどおり、心のこもった熱いハードパップ。クセモノ達が微妙なバランスで結束し、熱血ハードバップを奏でた作品。聴くまでは平均点くらいかなという思いもあったが、あにはからんや大アタリだった...(松井三思呂)
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第131回
Misty

Takehiro Honda
with Mama. T.

1972年、福生の横田基地のオフィサーズ・クラブ。日本の中のアメリカともいえる場所が与えたインスピレーションや、共演したママ T.(vo)やジェームス・チック(ds)といった黒人のフィーリングがこの日に乗り移ったからこそ出来上がったアルバムだ。一聴してゴスペルやブルースルーツの黒人フィーリング満載の歌声。本田とママ T.のブルージーな雰囲気やスイング感、そして「日本の中のアメリカ」を味わえる...(大橋 郁)
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番外編
Interview in Osaka Japan 2015

Andrea Motis & Joan Chamorro
with Scott Hamilton

インタビュー
アンドレア・モティス & ジョアン・チャモロ

スペイン、バルセロナのジャズ・グループ、アンドレア・モティス & ジョアン・チャモロ・クインテットが初来日し、スコット・ハミルトンとツアーを行いました。大阪公演の会場、ロイヤルホースでのインタビュー。ぜひお楽しみください。
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第130回
A Boy Named
Charlie Brown

Vince Guaraldi

チャーリー・ブラウンがうんざりし、ライナスとルーシーが走り回る。その横でおもちゃのピアノで遊ぶシュローダー。小屋の上に寝そべるスヌーピーをからかうウッドストック。僕たちが何度も目にしてきた愛らしい彼らを支えてきたのは、実はジャズだったのだ...(平田憲彦)
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第129回
Solo
Famous Melodies

Takeshi Shibuya

「あるレコードを探しているんだよ」という話を聞いた。そのレコードとは渋谷毅のソロ『渋やん』だ。中原さんは、日本で一番好きなピアニストは渋谷毅だと言った。それは1982年の西荻窪アケタの店での「本番前のあき時間」でのソロ演奏をおさめたもので当然Aketa's Discから出されていた。彼はこのCDリ・イシュー盤を持っていたが、LPレコードは既に廃盤になり持っていなかった...(吉田輝之)
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第128回
TOKI

Hidefumi Toki

主催者や運営スタッフの情熱と手作り感、演奏側の真剣味、そして演奏を受け止める観客が一体となった二つのイベント、「波止場ジャズ」と「In the Mood vol.4」。そこから繋がる、土岐英史さん。初リーダー作でひとつの完成形を提示しながらも、この時点から現在まで守りに入ることなく、新しいものを吸収し、音楽家として進化し続けている...(松井三思呂)
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第127回
Summertime

Hideko Okiyama

彼女をジャズ・ヴォーカリストとして捉えるのは、間違っているのかもしれない。上手いとか下手とかを超えた存在そのもの、として捉えるべきなのかも知れない。恐喝未遂事件や、精神病院入退院、自殺未遂事件を何度も繰り返すなど狂躁ぶりが顕著になり、周りから迷惑がられたという。恐らく天真爛漫で打算のない純粋な人だったのではないだろうか...(大橋 郁)
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第126回
Jazz Meet The Beatles

Various Artists

僕はこの連載で、意識的に『ジャズはジャンルを超える』という点を重視してセレクトしてきた。レゲエ、ロック、日本語、スペイン音楽、クラシックなどと融合しながら独自の世界観を拡張していくジャズの生命力こそ、僕が強く惹かれる要素である。今回もジャンルを超えるジャズを取り上げたい。ビートルズである...(平田憲彦)
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第125回
Alone, Alone and Alone

Terumasa Hino

僕は日野さんのことを中学生の時に知ってから、ずっと「ヒノテル」もしくは「日野皓正」と呼んできた。イメージ的には1960年代から70年代半ばまでが「ヒノテル」、1975年にアメリカに渡ってからが「日野皓正」だった。僕そして僕の5歳前後の年齢のジャズファンは無意識のうちにかなり年上の日野さんを「同世代」と勝手に思い込んでいた。そのことに気付いた時から、「これからは日野さんと呼ばなければ」と思った...(吉田輝之)
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第124回
Heavy Weather

Weather Report

ザヴィヌルのポップ感覚と、ショーターのジャズ・スピリットに溢れたアヴァンギャルド感覚との綱引きという構図から、バンドは宇宙人ジャコの持つ独特のリズム感覚を加え、三位一体の構図に変化を遂げた。「ハヴォナ」に、それがよく現れている。テーマ提示後のピアノとベースのユニゾン、ここで既にジャコが超絶技巧を繰り出す。続くザヴィヌルのソロもいつになくジャズ的で、ショーターは文句なし。そして、真打登場とばかりにジャコのソロが展開される...(松井三思呂)
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第123回
Dynasty

Jackie McLean

自分のルーツをしっかりと見つめ、そしてあらゆる異文化に敬意を払い、受け入れてきたジャッキーとルネ・マクリーン親子によるひとつの到達点。ハード・バップの延長線上ではあるが、明らかにスピリチュアル・ジャズのテイストが入っている。それもかなり激しく、爆発的に強力な演奏だ...(大橋 郁)
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第122回
Debussiana

Horacio Icasto

クラシックの楽曲をジャズとして演奏したアルバムは、ありそうで少ない。日本ではほとんど知られることのないアルゼンチン生まれのスペイン人ピアニスト、オラシオ・イカスト。ドビュッシーやラヴェル、プロコフィエフの楽曲が、素晴らしいジャズとして生まれ変わっている様子を、存分に堪能できるアルバムである...(平田憲彦)
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第121回
WHEN I WAS AT THE ASO−MOUNTAIN

Elvin Jones
introduces
Takehisa Tanaka

少し酔って「さりげなく」で佇んでいると、ピアノトリオの演奏が始まった。何気なくテーマが始まり、ベースの短いソロが終わり、ビアノソロが始まり数秒たって「ゾワっ」ときた。顔をスピーカーの方に向けると、マスターがまるで若林豪演じる格さんが水戸光圀公の印籠を取り出すがごとく、勝ち誇ったようにCDを僕の目の前に突きつけてくるではないか...(吉田輝之)
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第120回
Black Market

Weather Report

傑出した存在だった。堅物ジャズファンからも一目置かれ、基本的にフュージョンをかけないジャズ喫茶でもウェザー・リポートだけは別格。1980年の来日時、大阪フェスティバルホールで「バードランド」のイントロが始まった瞬間のワクワク感は忘れられない。今回と次回の2回にわたり、私なりにクロスオーヴァー〜フュージョン界のスーパーバンド、ウェザー・リポートを掘り下げてみたい。今回はジャコ以前のウェザー・リポートだ...(松井三思呂)
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第119回
Alone at Montreux

Ray Bryant

このステージが、実は予定されていたオスカー・ピーターソンに替わっての急な代役であった、というのは有名な話だが、観客の歓声や拍手の大きさを聞いていると、観衆がどんどんレイの世界に引きずり込まれ、ピーターソン御大のことはとうに忘れて完全に魅了され、熱狂している様子がよく伝わってくる...(大橋 郁)
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第118回
Live at the Jamboree

Andrea Motis

どうみても10代の少女であった。共演しているコンボは誰が見てもオッサン連中である。奇妙な組み合わせのステージで堂々と『Someday My Prince Will Come』を歌っていた。ボーカルは、ここにしかないというオリジナリティに満ちている。僕は惹きつけられてしまった...(平田憲彦)
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第117回
Ghosts

Albert Ayler

番外編:ゴスペルと世俗音楽(4)
ゴスペルと世俗音楽との違いは形式的にはキリスト教に関するテーマを歌っているかどうかで区別される。しかし本質的には、ゴスペルとは「シャウト」を行い「聖霊」を呼び込み「魂が救済」される音楽だ。そしてそれは歌っている内容がキリスト教(神)に関するものであってもなくても関係ないのだ...(吉田輝之)
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第116回
Beauty in Blue Note
Part 2

Various Artists

ブルーノート「美女ジャケ」コレクションの管楽器編。語り尽くされている感もあるが、ブルーノートのジャケットには素晴らしいものが多く、オリジナル盤を集めているコレクターのなかには、絵画を買っている感覚の人も少なくないのではと思う次第。今回選ばれたアルバムは、リード・マイルスの存在も光っている...(松井三思呂)
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第115回
Tete Montoliu

Recordando A Line

去って行った恋人リネに対して「僕はもっと君のことを大事にしなくてはならなかった」という気持ちを歌っているのだろうか。しかし、タイトルそのものにリネの名を冠する程の失恋の悲しさの中いるとは思えないくらい、内容は強力にスイングしていて、抜群の出来だ...(大橋 郁)
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第114回
To My Queen

Walt Dickerson

ジャズシーンに於いてはそれほどメジャーとは言いにくい楽器であるヴィブラフォン。しかし、これほど聴くひとを酔わせる楽器もまたとないだろう。ことによると音楽とは、空間そのものを指すのではなかろうかと思わずにいられない...(平田憲彦)
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第113回
Live at the Harlem Square Club, 1963

Sam Cooke

番外編:ゴスペルと世俗音楽(3)
ハーレム・スクエアでのサム・クックの音楽は「本質的にゴスペルそのもの」と直観した。ただ、その「ゴスペルの本質」とは何かといえば、まるでわからなかったのだ。当時から「ハーレム・スクエアはゴスペルだ」と断言する評論家やファンが多かったと思う。ただその根拠がサム・クックのゴスペル唱法だけに準拠しており「それだけなのかな」と僕は釈然としなかった...(吉田輝之)
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第112回
Beauty in Blue Note

Various Artists

ワインの世界にもいわゆる「ジャケ買い」があるらしい。ラベルなどの外見に惚れ込んでしまい、中身をテイスティングしないで、買ってしまうことをいうそうだ。さて、ジャズの「ジャケ買い」のなかでも、何と言っても最大派閥は「美女ジャケ」だ。今回と次回の2回にわたって、リーダー楽器別にブルーノートの「美女ジャケ」を紹介。今回はリーダーが管楽器以外のものをお届けする...(松井三思呂)
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第111回
テナーサックス奏者としての菊地成孔への羨望


【寄稿】
小島良太

兵庫県加古川市に拠点を置く東播ジャズ倶楽部が発行するジャズフリーペーパー『VOYAGE』の編集長、小島良太氏から原稿が寄せられました。
その疾走感ある語り口は、取り上げられているサックス奏者の投影かもしれません。
お楽しみください。
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第110回
Song For My Lady

McCoy Tyner

軽快にスイングするジャズではなく、もっとドロっとした感じがした独特のピアノだった、マッコイ。日本のジャズ界でも一時「マッコイ・タイナー系の音楽」という云い方があったようだ。この時期の日本のジャズ・ピアニストの多くはマッコイ風に弾くことを目指した。この時代はジャズ界の誰もが、マッコイの魔法にかかっていたのかもしれない...(大橋 郁)
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第109回
Jazz
from
Japan

今回は、『和ジャズ』ではなく、僕が思う『日本人のジャズ』を紹介したい。僕があれこれとアルバムのことを書くよりも、ある物語の登場人物たちに語ってもらおうと思う。主人公は、夜な夜なバーをハシゴして飲み歩く男。妻も子供もいるのに、まともな時間に家へ帰らず自分勝手に飲み歩き、『これも仕事だ』などと屁理屈をこねている。今夜も彼はハシゴをしている。何件か飲み歩いたあと、ふらふらと小さな酒場に入っていく。バーの主人は正体不明の女...(平田憲彦)
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第108回
Precious Memories

The Original Five Blindboys Of Mississippi

番外編:ゴスペルと世俗音楽(2)
彼の声にはあまりに強大なエネルギーを持った相反する要素が同時存在する。僕は「絶対矛盾的自己同一」という哲学用語の意味が、アーチー・ブランリーを聴いて初めて理解できた。20世紀のアメリカ黒人社会が生んだ人類史上、最高にして最大、そして最強の歌手。しかし、ブラインド・ボーイズはブラウンリーだけが凄いのではなく、グループとしても、これ程ぶ厚くダイナミックなコーラスは他にはない圧倒的な凄さだ...(吉田輝之)
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第107回
Three Riverside Albums

Art Blakey and the Jazz Messengers

アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのリヴァーサイド3部作と聞いて、たちまち3枚のアルバムがすらすらと出てくる人は、JM中毒が相当に進行している。というのも、有名なマイルスのプレスティッジ4部作などとは違って、この「3部作」は一般に使われているものではなく、今回のテーマを考えた時に、たまたま私が思いついた代物だから...(松井三思呂)
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第106回
Horn & Piano Duo

Various Artists

デュオとは、文字通り二人による二つの楽器だけで、完結させる形態である。二人だけでダレることなく、飽きさせず、尚かつ変化に富んだ作品を作り上げるのは、相当腕に自信のある人でなければ難しい。管楽器とピアノによるデュオは、「主と従」の関係にもなれば、「主と主」の関係になったりもする。漫才風に言えば「掛け合い」である...(大橋 郁)
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第105回
Rock
Love
Jazz

これはロックなのか。ジャズなのか。音楽のジャンルって何なのか。よくわからないが、素晴らしい音楽であることだけは確かだ。膝が動く、ため息が聞こえる、情熱が迫ってくる、心が解き放たれる、ブルース、ビート、スウィング、そして歌声。ともかく、ご機嫌な音楽...(平田憲彦)
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第104回
Amazing Grace

Aretha Franklin

番外編:ゴスペルと世俗音楽(1)
「仙人」はある音楽ジャンルにおいて膨大なレコードコレクション、桁違いの知識、卓越した見識を持つが、音楽バーに集まってペチャクチャ喋ったり、レコード屋を回ったり、音楽雑誌や書籍で情報を得たりなんかしない。「仙人」は人里離れた地に住み、たまに下界に下りてきて音楽バーなどに顔を出すが、静かにお酒を飲んでいるだけで音楽のことなんて全く言わない。しかし...(吉田輝之)
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第103回
DANCING 古事記

山下洋輔トリオ

今の大学生に「『バリスト』って、知ってる?」と質問すれば、「それを言うなら、『バリスタ』でしょ! カフェでエスプレッソを淹れてくれる人のこと(笑)」と、馬鹿にされてしまうだろう。『DANCING 古事記』が録音された69年初夏の早稲田大学では、学園紛争が燃え盛っており、中核派分派の黒ヘル「反戦連合」が大学当局と革マル派の馴れ合いを批判、本部と第二学生会館をバリケード封鎖していた...(松井三思呂)
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第102回
Fathead

David "Fathead" Newman

レイ・チャールスを支えた人物の一人、デヴィッド・ファットヘッド・ニューマン。デヴィッドのサックスは、テキサス・テナーの風味があるとはいえ、どちらかというと地味めで控えめであり、吠えまくるというよりも、ルーズで泥臭く、むしろ優しくまろやかな感じがする...(大橋 郁)
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第101回
Tokyo
Jazz
Rhapsody

ゴールデン街を歩いていると、僕はどこかで太宰治や坂口安吾を感じている自分に気がつく。それは、『ルパン』のある銀座ではない。『ルパン』は好きな店だが、太宰の『メリイクリスマス』や安吾の『堕落論』から醸し出されるブルースな気分。それは銀座ではなく新宿ゴールデン街だと僕は思う。...(平田憲彦)
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第100回
連載100回記念
片岡 学 インタビュー

万象堂Kind of Jazz Night連載100回を記念して、トランペッター、片岡学さんの2万字スペシャルインタビューを掲載いたします。

1934年に兵庫県明石市に生まれ、戦後すぐの混乱時代に高校生になった片岡さんは、すでにトランペットを手にして少年ながら夜の神戸三宮でジャズを吹き始めました。2013年12月には79歳になる現在でもステージに立つ片岡さんはまさに、日本がジャズという文化を吸収し、発展させていく過程をそのまま生きてきたと言ってもよいくらいの同時代性があります。

片岡学さんの視点を通じて、日本が歩んできたジャズの歴史を私たちは垣間見ることが出来ます。その興味深い日本のジャズ黎明期から現在に至るまでの、80歳を目前にしたベテラントランペッターの物語。是非お楽しみください。






第99回
Cumbia & Jazz Fusion

Charles Mingus

ミンガスは激高して近くにあった「消火用斧」を振り回し、ベースを抱えたまま、あの巨体でピアノの上を跳び越してティゾールに襲いかかったが、ティゾールが逃げ、代わりにティゾールの椅子を破壊してしまう。事件の原因はティゾールにあるが、片腕のティゾールを切ることが出来ないエリントンからミンガスはやんわりと説得され楽団を自主退団という形でクビになった...(吉田輝之)
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第98回
Nice and Easy

Johnny Lytle

「322-Wow!」ははまさにワォ〜! 超アップテンポ、これぞハードバップというナンバーで、アルバムのハイライト。ヘイズの火の出るようなイントロに導かれ、先発リトルのドライブ感満載のソロからワクワク。続くティモンズも息をつかせぬような超高速パッセージを紡いでいく。トリは早吹きグリフィン先生で、ここまで来ると聴いている方は昇天もの。この曲だけでもアルバムの存在意義がある興奮もののトラック...(松井三思呂)
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第97回
Swing Low Sweet Spiritual

Albert Ayler

「スピリッツ」、「スピリチュアルユニティ」を録音した28歳のアイラ―。同年の録音であるこのアルバムは、「聖者の行進」「ゴーイン・ホーム」や「オール・マン・リバー」などの米国トラディショナル・ナンバーベースとし、アイラーのルーツが明確にされている...(大橋 郁)
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第96回
Bird Symbols

Charlie Parker

ジャズの巨人にしてアドリブの天才と言われるパーカーは、カバーされる事が多い割に実際に聴かれる頻度は、なぜか低い。そのパラドックスを解明しつつ、パーカー音楽の本質を探りたいという誘惑に駆られて筆を執ったのはよかったが、ますますパーカーの宇宙に彷徨い込むのであった...(平田憲彦)
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第95回
Jazz Giant

Bud Powell

パウエルの「ラテン趣味」には独特の文学的とも言える凝ったところがある。スペイン語タイトル「UN POCO LOCO」は「ちょっとお馬鹿さん」と訳されることもあるが、LOCOというのはFOOLやSTUPIDではなくINSANEに近く「ちょっと正気じゃない」、「ちょっと凄いじゃん」というニュアンスのはずだ。実際、パウエルの演奏自体「ちょっと正気じゃない」のだ...(吉田輝之)
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第94回
A Night At Boomers,Vol.1

Cedar Walton

グリニッジ・ヴィレッジのブリーカー・ストリートで、71年から79年まで営業したジャズのライヴハウス、ブーマーズ。ジャケットには店の前でたたずむ3人。当時シダー・ウォルトン・トリオはブーマーズのハウスバンドであった。いつもの場所で、いつものメンバーと、いつものように、リラックスして演奏したことが、素晴らしい内容に結びついた...(松井三思呂)
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第93回
Live At Jazzhus Montmartre

Various Artists

デンマークの首都コペンハーゲンにあるジャズ・クラブ、「カフェ・モンマルトル」はヨーロッパの「ヴィレッジ・ヴァンガード」と呼ばれる。カフェ・モンマルトルを通して、欧州のミュージシャンと米国のミュージシャンは、影響を受けたり、与えたりしてきた。そこでの実況録音から、4枚のアルバムを選んでみた...(大橋 郁)
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第92回
Havin' Myself A Time

Kim Parker

それにしても、どこかで耳にした名前だ。キム。そしてパーカー。ケニー・ドリュー・トリオをバックにしたレディス・ジャズボーカルをたっぷり楽しめる好盤。世にワンホーン・カルテットなるフォーマットがあるが、さしずめこのアルバムは、ワンボーカル・カルテット...(平田憲彦)
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第91回
Fabulous Slide Hampton Quartet

Slide Hampton

出だしからとんでもない音塊が飛び出してくる。ワンホーンとは思えない分厚さでテーマを吹くハンプトン、ペデルセンのベースが地鳴りをあげている。キューンは首を絞められたニワトリのような奇声を上げ、本質的には必要な音しか叩かない抑制のきいたフィリー・ジョーはソロに限らずバックでも叩きまくる...(吉田輝之)
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第90回
Pit Inn

Cedar Walton

無限に繰り返されるのではないかと錯覚するループ感満載のリフとともに、キャッチーなテーマが奏でられる。サイドのサム・ジョーンズ、ビリー・ヒギンズとの相性も抜群。ソロが終わってテーマに戻るところの躍動感は素晴らしい。当日、新宿「ピット・イン」に詰めかけた観客(村上春樹氏もその一人であった)も、期待を超える快演に驚いている様子が窺える...(松井三思呂)
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第89回
'Round About Midnight

Miles Davis

ガーランドのピアノは「主張しないピアノ」といってもいいと思う。威張らず、どや顔をせず、そこにある雰囲気や空間を黙って包み込むピアノだ。強引でもなく大仰でもなく、抑えた音量で「男の色気」が立ち上ってくるような音色を持つピアニスト、レッド・ガーランドの起用によって、マイルス・ファースト・クインテットのサウンドは完成した...(大橋 郁)
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第88回
Jo Jones Trio

Jo Jones

ドラムとピアノのシンプルなテーマ部分からスタートするスウィンギーなナンバーだが、アドリブに突入したとたんにパパ・ジョー・ジョーンズのブラシワークが炸裂。砂をかき回しているようなうねりと共に分厚く拡張感あふれるブラシプレイが展開。そして続くのは、ブラシのみならずあらゆるドラム部位を駆使したパーカッシブな万華鏡...(平田憲彦)
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第87回
Katanga

Curtis Amy & Dupree Bolton

タイトル曲『カタンガ』はコンゴにある州。ボルトン自身が作曲した曲だ。音はデカくて、率直で、そして時に聴く者が何も考えられなくなる程とてつもなく生々しい、……ボルトンは叫んでいる“俺の演奏を聴け”彼が唇をトランペットにつけると、誰もが聴くしかない...(吉田輝之)
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第86回
We Insist!
(後編)

Max Roach

アタマからヨハネスブルグ!ローチはこう言っている。年代順にみれば、このアルバムでアフリカを扱った作品が最初に来るのは当然だと思ったからにほかならない。年代順に並べるということが、いまの私には大きな意味があったからだ。私たち黒人はまずアフリカを心に持つべきであり、次にアメリカ合衆国、それから他の国々に心を向けるべきだと思う...(松井三思呂)
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第85回
Dark Beauty

Kenny Drew

野生のピアノだ。土台がファンキーなゴスペルやブルース・フィーリングであるのは間違いないが、一音一音の美しさというよりは強引に迫力で乗り切る「ゴリ押しピアノ」。対話的インタープレイのトリオではない。あくまでピアノ・サウンド中心、ピアノのダイナミックな表現をより分厚くし、ダイナミックでワイルドに聞こえさせるドラミングとベースワークなのだ...(大橋 郁)
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第84回
Talk To My Lady

Gene Russell

ジーン・ラッセルの転がりまくるエレピは昇天しそうな鍵盤さばき。それを上回るくらいのノリでうねりまくるのが、ヘンリー・フランクリンのベース。リズム隊を逸脱してどっちがソロを弾いているのか分からない。ブンブン跳ね回り、びよーんと震えが感じられるベースの弦が見えるようなリアリティが強烈...(平田憲彦)
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第83回
ファンキー!登場

白木秀雄

「IT'S ALL RIGHT WITH ME」を最初に聴いた時、動けなくなり、周りの風景が消えた。クインテットの演奏は松本、福原、世良のソロから白木のソロへと続く。各自火の吹くような演奏をしているが、白木のドラムは震えがくる凄さだ...(吉田輝之)
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第82回
We Insist!
(前編)

Max Roach

ナット・ヘントフはダウンビート誌を去った後、ジャズ批評だけではなく、ヴィレッジ・ヴォイスのコラムを担当し、辛口の政治評論を50年間続けるなど、ジャーナリスト、小説家として名声を得ていく。1960年にはキャンディド・レーベルの監修者に迎えられ、約2年の間に34枚のアルバムを制作する...(松井三思呂)
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第81回
慕情

菅野邦彦トリオ+1

導入部は意表を突いたイントロから入ってくるので何の曲かわからないことが多い菅野邦彦だが、1曲目では映画「慕情」の主人公に成りきっていたのではないだろうかというくらいの感情移入を感じる名演。一旦調子の波に乗ったらぞくぞくとするくらいにスイングするピアノ。和ジャズの代表的な名手による決定的名演であり、至福の一枚...(大橋 郁)
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第80回
Fight Against Babylon

New Zion Trio

ジャマイカン・ダブ・ミュージックがジャズになるとこんなに気持ちがいいものか。ローズの緩くふわふわしたサウンドやアンビエントなアコースティックピアノ、シャキッとしたドラムとベースが抑制されたレゲエビートを刻むかっこよさ...(平田憲彦)
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第79回
The Kerry Dancers

Jonny Griffin
第2回

「女って、どんな男からでもあれだけ熱心に誘われたら、食事ぐらいなら一度はいいかと思うものよ。だいだい、手もまだ握っていないんでしょう、気にすることは全然ないわ」と慰めているのか苛めているのかわからないようにママは言った。いつしか店のDもシーラのことも忘れてしまった。それから10年後、勤めていた会社がつぶれ、僕は転職して、また東京を離れることとなった...(吉田輝之)
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第78回
銀巴里セッション

新世紀音楽研究所

「ジャズ・アカデミー」と称する演奏家集団(金井英人、高柳昌行、富樫雅彦、菊地雅章)に日本初のシャンソン喫茶「銀巴里」は演奏の場を提供、毎週金曜午後にセッションが行われるようになる。当初のメンバーに、日野皓正、山下洋輔、鈴木勲、中牟礼貞則、稲葉国光などを加えた「新世紀音楽研究所」として深夜12時から翌朝まで実験的な演奏を行う研究発表会を続けた...(松井三思呂)
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第77回
Spirituals

David Murray

ピアノによるスロー・ブルースで始まり、突然アップテンポのゴスペル調に変わる見事な展開。ソロは次第にフリーキーになり、高い音から低い音まで広い音域を自在に行ったり来たりする。そして変化に富んだ音色を駆使して、めまぐるしくうねるフレーズが何処までも伸びていく。この人のアタマの中はどうなっているのだろう、と思ってしまうくらい自由なソロ...(大橋 郁)
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第76回
It's About Time

Najponk

黒い黒い。ほんとに真っ黒けなアルバム。フェンダーローズとハモンドB3、そしてドラムという変則的というか変態的なトリオ編成。しかし出てくる音は思いっきりブルースでゴスペル、そして紛れもないジャズ。こんなサウンドが聴きたかった!!と思わず叫んでしまいそうな狂喜乱舞の一枚...(平田憲彦)
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第75回
The Kerry Dancers

Jonny Griffin
第1回

レコードの音だけが聞こえる。サックスのワンホーンの演奏だ。ああ、この曲は知っている、しかし曲名がどうしても思い出せない。その曲がかかっている間は随分長く感じられたが実際は数分だったと思う。後ろから肩をたたかれて顔を上げると、灰色の瞳がこちらを見ていた。彼女は笑って、後ろから僕の肩をたたいたママに向かい「Hush A Bye!」と言った...(吉田輝之)
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第74回
A Love Supreme

John Coltrane

64年の晩夏、コルトレーンは新居の書斎に数日間閉じこもり、「組曲」を完成させる。『至上の愛』については、いろいろな場面で語り尽くされている感がある。今回のコラムは私のプライベートな体験を中心としたもので、非常に断片的なものである。ただし、たまたまかもしれないが、超名盤でもいまだに何かを発見できるところ。これがジャズという音楽の奥深さである...(松井三思呂)
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第73回
Live In Paris

Dee Dee Bridgewater

限りなくストレートでパワフルである。そして、パリの聴衆に暖かく受け入れられていることを彼女自身がハッキリ感じていることが、その伸びやかな歌い方から伝わってくる。ディー・ディーのパンチの効いたガッツあふれる歌いっぷりと、一体感のある流れるようなドライブ感にしびれて、一気に聞いてしまった。そしてそれは、まるで良質のカツ丼を食べた時の満足感に似たものだった...(大橋 郁)
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第72回
Session on 5th April, 1960

Lonnie Johnson

癒しと言えばこれ以上の癒しはないのではないか。勇気づけられると言えば、これ以上の力強い音楽はないのではないか。そう思えるほど、ここで鳴っている音楽は、ブルースとジャズを繋ぎ、20世紀初頭に誕生し、脈々と受け継がれてきた豊饒なアメリカンミュージックが、どれほど強く輝く表現であるかを物語る...(平田憲彦)
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第71回
Two Sides of Jack Wilson

Jack Wilson

昔から夏の思い出を綴った曲が好きだ。「ONCE UPON A SUMMERTIME」は1962年にブロッサム・ディアリーが歌いヒットした。おそらくアメリカで最もスタンダード化したルグランの曲で、すごくたくさんの人が演奏し、歌っている。しかし、僕にとってこの曲のベストは、ジャック・ウィルソンが「TWO SIDES OF JACK WILSON」で演奏したヴァージョンだ...(吉田輝之)
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第70回
Rah

Mark Murphy

B面はマイルスのモード奏法の出発点となった名曲「マイルストーン」で幕を開ける。この名曲に歌詞を付けたものは、このアルバムでしか聴けない。「ドゥードゥリン」はよりリラックスした歌いぶりで、後半は裏声もまじえ、一杯飲みながら歌っているジャズクラブのライブのようだ。これだけ歌のうまい人にこの名曲で、お酒のあてとしても最高...(松井三思呂)
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第69回
The Best of Sammy Davis Jr. Live

Sammy Davis Jr.

最も聞かせたかったのは「ミスター・ボージャングルズ」だったのではないか。この歌は南部をドサ廻りしていた黒人の旅芸人の生涯がテーマになっている。消えていった無数の同胞である「ミスター・ボージャングルズ」。サミー自身が、実は無数の「ミスター・ボージャングルズ」の後継者の一人であり、その遺産を引き継いでいるのだ...(大橋 郁)
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第68回
In My Element

Robert Glasper

オーセンティックなジャズアルバムではない。どこか怪しい雰囲気、しかし泥臭くなくディープでもない斜に構えた不良感覚に満ちた音空間。これはあきらかにヒップホップの空気だ。裏道、脇道、暗がりに潜むサウンドであるが、しかし破滅的ではない。強いていえば優雅でエレガント。だが、デートのBGMにはとてもなりそうもない...(平田憲彦)
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第67回
DO SOMETHING!
神戸からの祈り

板橋文夫

演奏が激してくると板橋さんは拳骨で鍵盤を叩き、そして押さえつけたまま拳骨を横すべりさせる。それを見たピアノの前に座った女の子二人が口をあけ目を丸くさせて驚いているのが実におかしい。小山さんのドラムセットはシンプルなものだが無限ともいうべきリズムを叩き出し、井野さんはアルコも交え縦横無尽。直観で世界最高のピアノトリオと確信した...(吉田輝之)
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第66回
The House Of Blue Lights

Eddie Costa

「これ持ってへんかったら、買っといた方がエエで。」「エディ・コスタ? ふーん、知らんけど、どんな感じ?」「おどろおどろしいねん。まあ、『ウルトラQ』の最初ちゅう感じよ!」妖怪の館みたいなデザインで面白そうだし、廉価盤の中古なうえに、何よりピアノトリオの師匠のレコメンドである。購入して早速に聴いてみて、A面1曲目タイトル曲「ハウス・オブ・ブルー・ライツ」で完全にぶっ飛んだ...(松井三思呂)
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第65回
All Star Band at Newport '78

Lionel Hampton

「サヴォイでストンプ」の美しいソロ。「ハンプスザチャンプ」は、本アルバム中の白眉。「フライングホーム」はこの楽団のテーマソングのような曲で、サックス陣が順々にソロを回す。ペッパー・アダムスのバリトンや、チャールス・マクファーソンのアルト、そしてアーネット・コブのテナーが熱狂的な雰囲気で締めくくる...(大橋 郁)
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第64回
Fine and Mellow

Billie Holiday

多くのミュージシャンにカバーされてきたビリーの名曲、それが『ファイン・アンド・メロウ』だ。典型的な12小節ブルースで、味わい深いボーカルを聴ける。ここで歌われているのは、男に蔑まれている女ではない。もっと根源的な男女の関係性を歌ってる。それが、このタイトルに現れているのである...(平田憲彦)
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第63回
Lament for Booker Ervin

Booker Ervin

止めどもなくインスピレーションが湧いて想定外に止まらなくなったという演奏ではない。聴衆の拍手喝采を得ようと延々と吹き続けた演奏でもない。笑われてもばかにされても絶対に吹き続けるという演奏だ。魂の奥底から、何かわけのわからないものSOMETHINGが突き上げてきて吹かずにおれなかった、としか言いようのない演奏なのだ...(吉田輝之)
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第62回
Various Albums

Zoot Sims

「ウッズ先生が入っているテナーバトル物か・・・」程度の軽い気持ちで、ターンテーブルに載せたところ、A面アタマの「ラヴァー・カムバック・トゥー・ミー」から完全にKOされてしまった。「ラヴァ・カン」は数多くのミュージシャンが演っているが、未だにこのアル&ズートの演奏に対抗できるものは、エド・サリバン・ショーのザ・ピーナッツだけだと思っているほどだ...(松井三思呂)
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第61回
Bouncing with Bud

Bud Powell

ヨーロッパでの活動記録はごく一部でしかないが、このヨーロッパ時代のパウエルに巡り会うことが出来て本当に良かったと思う。バド・パウエルの素晴らしさは、決してブルーノートやヴァーヴの時代だけではない。往年の演奏と比べて優劣をつけるべきものでもない。バド・パウエルの全盛期を過ぎて録音されたものである等ということとは全く無関係に素晴らしい内容であり、多くの人のこころを惹きつけるアルバムだ...(大橋 郁)
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第60回
Musings of Miles

Miles Davis

気がついたら僕の部屋で彼女と2人でいることが増えてしまっていた。そして、そこには常に『Musings of Miles』が流れていたんだ。1曲目に入ってる『Will You Still Be Mine?』って曲、もともとは歌らしいんだけど、『あり得ないことが起こっても、あなたは私のものでいてくれるの?』というそんな歌詞だってのを知ったのは、実は最近のこと。彼女は、その歌の意味を知っていたのかもしれない...(平田憲彦)
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第59回
Live at Yoshi's

Pat Martino

1970年頃から新世代のギタリストとして高い評価を受けるが、彼の身に大きな不幸が襲いかかる。1976年に脳動脈瘤で倒れ、1980年に手術を受けるが、自分の両親の名前の他全てを忘れてしまうのだ。ギターはもちろん自分が何者であるかも。36歳で自分が自分であることの全てが根こそぎ、どこかにもっていかれたのだ。しかし、彼は再びギターを弾きだす。何と自分の過去のレコード聞いて再びギターを学んでいくのである...(吉田輝之)
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第58回
Bottoms Up

Illinois Jacquet

冒頭を飾るタイトル曲「ボトムズ・アップ」は、「フライング・ホーム」のコード進行に従って作曲されたジャケーのオリジナルで、多くの録音を残している十八番。バリー・ハリスのイントロに導かれ、少しおとなしめにスタートするが、途中からはホンカー・テクニックの博覧会状態で、威風堂々と吹き切る...(松井三思呂)
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第57回
Great Connection

The Oscar Peterson Trio

MPS時代のピーターソンは、アブナさに満ち溢れ、本当に輝いていた。3曲目の「ソフトウィンズ」でのダイナミックな演奏は、一体指は何本あるのかと思わせるくらいに分厚いハーモニー。これ以上ゆっくり出来ないくらいにスローでレイジーに始まりながら、途中から倍テンポに変わり圧倒的にファンキーでブルージーな演奏に変化していくその快感の4曲目「ジャストスクイーズミー」...(大橋 郁)
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第56回
Marsalis Standard Time, Vol.1

Wynton Marsalis

ウィントンの激しいロジカルな姿勢が濃厚に出ている。単純なスタンダード集ではない。聴きようによっては、『スタンダードを演奏するとは、伝承素材を再構築して曲の本質をえぐり出すことだ』というような主張すら感じさせる。スタンダードをやっている大勢のジャズミュージシャンに対するアンチテーゼとしてある、というような攻撃性...(平田憲彦)
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第55回
LIVE!

Jack McDuff

問題は7曲目から始まる10月の演奏だ。最初からただならない雰囲気がただよっているのだ。不穏な空気といってもよい。マクダフはパワー全開、普通のベースのうねるようなグルーブではなく、何か怪しげなものが歩いて向かってくるようなベースラインなのだ。聞き込んでいくとそのただならぬムードの根源はドラムのジョー・デュークスにあることがわかってくる...(吉田輝之)
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第54回
The Sextet

Lennie Niehaus

「棚からひとつかみ」で選んだ三枚。まずは典型的なウエストコースト・ジャズ。パーカーとは正反対、さわやか系で、汗臭さやガッツリさは全くない。休日の午後、缶ビール片手に管楽器のアンサンブルを楽しみたい時には、これに勝るものはない。聴き終わると、美味しい蕎麦を食べた後のような清涼感に包まれる...(松井三思呂)
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第53回
Baseball and Jazz in US

Various Musicians

アメリカの野球史にかつてあったニグロリーグなる黒人野球の世界で活躍したサッチェル・ペイジという人物に、長らく惹かれていた。今回は、アメリカが生んだ二つの偉大な創造物、野球とジャズについて書きたい...(大橋 郁)
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第52回
Adam's Apple

Wayne Shorter

ワンホーンカルテットというフォーマットを最大限生かし切ったショーターの傑作アルバム。ハンコックもさすがに存在感はすごいが、自由に伸びやかに吹きまくるショーターのブロウにしびれる。多くのナンバーがブルースで、ショーターらしい幻惑感あふれるブルースを楽しめる...(平田憲彦)
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第51回
At St George Church

Ralph Sutton

後編

そのピアノタッチはどこまでも美しく粒だっており、かつ一音一音が文字通りスイングしている。ここぞという時はまさに、ストライド奏法でドライブ感のある豪快な演奏を聞かせる。ウォーラーのスイングジャズのウキウキ感を継承しつつ、ウォーラーのユーモアな風袋の奥にくるまれていた高い芸術性を発展させた人といえよう...(吉田輝之)
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第50回
Village Vanguard Live Collection

Tenner Saxophone Side
Part 2

神々しい音楽である。歓びに満ちた音楽である。そして、優しさにあふれた音楽である。マーチのテーマは軍楽隊や、ディキシーランド、ニューオーリンズのセカンドラインを連想させる。このテーマに引き続き、「真実は行進してやってくる」に込められたパッションの爆発が、6人の全力疾走のフリー・インプロヴィゼーションで表現される...(松井三思呂)
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第49回
Piano Trio on 8th note rhythm Collection

Various Musicians

4ビートが当たり前のジャズのアルバムを聞いていくうち、突然8ビートが鳴り渡ると、幸せ中枢を刺激され、ダンシングムードに包まれる。今回は、8ビートのジャズピアノトリオというテーマに絞って、いろいろな曲を紹介したい。アルバムではなく、曲単位での紹介である...(大橋 郁)
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第48回
Spring

Tony Williams

素晴らしく格好いいアルバムジャケットに惹かれて“買ってしまった”人も多いはず。そう、確かに格好いいアルバムである。混沌、曖昧模糊、はぐらかしを面白がれるなら、4曲目の美しいメロディにたどり着ける。マイルス・クインテットと同時代だからといって気軽に聞いてはいけない。まったく違う音空間へ、ようこそ...(平田憲彦)
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第47回
At St George Church

Ralph Sutton

前編

何も考えずに街を徘徊していると、不思議なことに明るい表通り(On The Sunny Side Of The Street)より暗い裏通り(The Dark End Of The Street)をいつのまにかうろついている。そして、そんな一見何気ない通りが、実はとんでもない通りであることが徐々にわかり感嘆してしまうことがある...(吉田輝之)
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第46回
Village Vanguard Live Collection

Tenner Saxophone Side
Part 1

ニューヨークのジャズクラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードがらみのネタは非常に数多く、そのなかでも長年聴き継がれている名盤はキラ星のごとく。今回はそのヴィレッジ・ヴァンガードに絞って4枚のアルバムを取り上げることにした。題して、『Village Vanguard Live Collection(テナーサックス篇)』。最初の2枚は...(松井三思呂)
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第45回
Live at Jimmy's

Michel Legrand

録音場所こそアメリカのニューヨークだが、自分なりのフランス人の自由なジャズを演奏している。映画音楽風に始まり、ボサノバ風、ジャズ風、ワルツ風、などと様々なスタイルで楽しませ、最後はサーカス風で突然、大胆に終了。こんな発想は、モダンジャズという枠組みの中にいるアメリカのミュージシャンからはなかなか出てこないだろう...(大橋 郁)
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第44回
Don't Go To Strangers

Etta Jones

ルディ・ヴァン・ゲルダーはエッタのヴォーカルをまるで楽器のように録音している。それは、聴けば聴くほど、ヴォーカルがサックスの音に近い感触であることがわかるからだ。鼻にかかったような声質がそうさせているのかもしれないし、とても伸びのある渋めの歌声がサックスのトーンに近いからかもしれない...(平田憲彦)
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第43回
UP, UP AND AWAY

Sonny Criss

後編

表題曲はフィフス・ディメンションのヒット曲。シダ・ウオルトンのピアノとタル・ファーロの一糸乱れぬユニゾンによるイントロからクリスがテーマからソロに続きピアノソロの後、再びそれこと一気加勢に吹き切ってしまう。まさに「上へ、上へ、そして遠くに」。聞いていて「どうだ、これがクリスだ」と叫びたくなる...(吉田輝之)
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第42回
Rhythm And Blues

WORLD SAXOPHONE QUARTET

6つのカバー曲を聴いてみて欲しい。マーヴィン・ゲイやオーティス・レディングをはじめとした楽曲を何のてらいもなく、痛快に吹ききっている。あっけらかんと自分達の流儀で楽しく、そして何よりかっこ良く。どんなに大衆音楽的で芸能的であるものも、良いものは良いとする潔さにも頭が下がる...(松井三思呂)
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第41回
Basie in London

Count Basie

1980年3月20日、大阪厚生年金会館大ホール。初めて生でカウント・ベイシー楽団を聴いた。ブッチ・マイルスのドラム、フレディー・グリーンのギターに支えられ、ベイシーの小気味よいピアノの味付けをバックにしたベイシー楽団の演奏は、一糸乱れず統率された完璧な演奏...(大橋 郁)
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第40回
Deep Blues Collection

Various Musicians

この40回目というキリ番は、いつもと違った趣向で、テーマを決めて曲をセレクトしてみた。題して『ディープ・ブルース・ジャズ大会』。ディープなフィーリングを濃厚にたたえた、洗練されていない泥臭いブルースをやっているジャズである...(平田憲彦)
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第39回
UP, UP AND AWAY

Sonny Criss

前編

「ソニー・クリスが自殺した」と聞いたのは三宮のジャズ喫茶「木馬」だったことは間違いない。1977年の11月だ。しかしかなり長い間、僕は隣の席か同席になった男性二人連れの一人が話のなかでそう言ったのをたまたま横で聞いていたと記憶していた。しかし今回クリスのことを調べていて、突然過去の記憶が戻り、少し違うことに気付いた...(吉田輝之)
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第38回
GRIFF & LOCK

Eddie "Lockjaw" Davis & Johnny Griffin

当時、完全に「ケルン・コンサート」にハマっていた。極度に透明感を持ったピアノの音が素晴らしく、それをパラゴンというスピーカーの王様が再生してくれる。という訳で、何はなくとも「ケルン」であった。しかしながら、マスターの答えは我々を軽くいなすように、「ケルンかけるけど、その前にこれも聴いてみて。」...(松井三思呂)
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第37回
Nina Simone and Piano

Nina Simone

ニーナはクラシック音楽の造詣も深いことから、その要素がでてくることは不思議なことではないが、ここでのニーナのピアノからは、私はむしろアーシーでファンキー、即ち生まれ育った南部の環境やゴスペルをベースとした黒人音楽そのものを圧倒的に強く感じる。もっといえば、黒人の遠いルーツであるアフリカ的なものを感じる...(大橋 郁)
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第36回
Jumpin' with Al

Al Casey

スウィング感とブルースフィーリングが跳ね回り、切れ味鋭いソロとザクザク刻まれるストロークが心地よい。ジャズギターはエレキが主流だが、アル・ケイシーのギターはアコースティック。しかもスティール弦。タップの靴音も軽快に、心はゆるゆるとほどけていくのであった...(平田憲彦)
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第35回
At Stratford Shakespearian Festival

Oscar Peterson

ともかくバンドサウンドが凄い。ピーターソン、エリス、ブラウンの3本のラインの絡みが実に複雑玄妙。そしてエリスのギターのドライブ感のすごさといったら表現しがたいレベルだ。また、ベースは豪快に鳴りまくり、強烈にスイングし、ともすれば走りがちとなるピーターソンとエリスを支えている。ピーターソンのギタートリオ時代の最高傑作...(吉田輝之)
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第34回
Fuego

Donald Byrd

バードの素晴らしいラッパは、饒舌さはなくシンプル、ロングトーンで表現される歌心、演奏は日本人好みの“わびさび”の世界と言えるかもしれない。また、作曲の才能に秀で、怒涛のB面3曲が圧巻。アルバムタイトル曲『Fuego』はスペイン語で“炎”という意味だそうで、レックス・ハンフリーズのシンバルに導かれた“炎”のようなテーマ演奏の後、先発ソロのバードに引き続いて、ジャッキー・マクリーンの登場...(松井三思呂)
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第33回
Concert By The Sea

Erroll Garner

最初から最後までノリノリの決定的名演。JAZZレコードコレクションが10枚にもならない頃から、何度も癒してくれた、今でも大切にしている古い友人のような一枚である。もちろん、私だけの秘蔵盤ではなく天下の名盤として多くの人に愛されてきた。『Autumn Leaves』は白眉...(大橋 郁)
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第32回
At the Blue Note:
The Complete Recordings

Keith Jarrett

この三日間のニューヨークライブを心から楽しむ方法としておすすめは、出来るだけ大きな音で、一気に全てを通して聴くことである。約7時間、ぶっ通しで聴くとこれまで体験したことのない音楽世界を堪能できる。それはある意味で人生である。演奏者と聴衆の三日間の人生を、自分の人生と重ね合わせることが出来るのである...(平田憲彦)
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第31回
In The World

Clifford Jordan

後編

このレコードはジョーダンが自主制作に近い形で1969年に吹き込むがレコード化ならず、その後ストラタ・イーストで1972年にレコード化されたいわくつきのものであり、ミンガス時代の盟友エリック・ドルフィーに捧げられたものだ。決して「KIND OF BLUE」や「LOVE SUPREME」のような歴史的名盤ではない。しかし、奇跡の作品といいたい...(吉田輝之)
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第30回
Journey To The One

Pharoah Sanders

ファラオ・サンダース生涯の大傑作。鉄壁のリズム隊とお洒落な女性コーラスに、ファラオのテナーが唸り、エディ・ヘンダーソンのフリューゲルホーンが絡む。このグルーヴ感は余人をもって代え難く、今もフロア客の腰を揺らし続けているらしい。このアルバムが無ければ、これ以後の彼の活躍も無かったのではないかと思われるほどの作品...(松井三思呂)
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第29回
Feeling is Believing &
Campus Concert

Erroll Garner

フランスでは「40の指を持つピアニスト」、他の欧州の国では「ピアノのチャップリン」「ピアノのピカソ」とも云われるエロール・ガーナー。ルーツの一つでもある、ファッツ・ウォーラー、ジェームス・P・ジョンソンなどのストライドピアノ風の強烈な左手も忘れられない。力強く振り下ろす左手は、ガーナーのピアノになくてはならないアクセントだ...(大橋 郁)
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第28回
Herbie Hancock Trio

Herbie Hancock

マイルスクインテットのリズム隊。奇跡のようなピアノトリオ作だ。装飾が全てそぎ落とされたかのようなストイックさでハンコックの音楽世界を堪能できる。ハッキリと、しっかりとスウィングは生きていて、ピアノとベースとドラムの丁々発止が創造性豊かに繰り広げられている...(平田憲彦)
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第27回
In The World

Clifford Jordan

前編

1972年にリリースされた“幻の名盤”。「ジャズ喫茶の名盤」「スピリチュアルジャズの大傑作」「70年台ジャズの金字塔」「CD化されていない最後の傑作」とものすごい評判を取ったアルバム。レーベルは、ビリー・ハーパーの「カプラ・ブラック」を出したことで知られるストラト・イースト...(吉田輝之)
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第26回
Dizzy Atmosphere

Lee Morgan, Wynton Kelly, etc

いきなりウィントン・ケリーのピアノソロで幕を開ける。テーマのメロディも弾かず、いきなりのソロだが、全開で飛ばしまくる。このソロに続いて、4管ユニゾンでのリフのテーマが鳴る。このゾクゾク感はハードバップの快楽、醍醐味ここにありで、この曲が嫌いな人とはお友達になりたくない...(松井三思呂)
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第25回
Live from the Showboat

Phil Woods

発売直後から大評判になり、1977年の第20回グラミー賞で最優秀ジャズ・グループを受賞した楽しさ溢れる大傑作。ウッズのサックスは見事というほかないくらい、縦横無尽に鳴りまくる。迷いがなく、何かが吹っ切れたソロとでも云うべきか、メロディアスな天衣無縫のアドリブが大爆発している...(大橋 郁)
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第24回
Mr. Rhythm

Freddie Green

フレディー・グリーンが録音した唯一のリーダー作。といっても、別にソロを取るわけでもなく、自作曲で埋め尽くしているわけでもない。あくまでもそれまでやってきたスウィングジャズをここでもやっている、というマイペースぶりがカッコいい。淡々とリズムに徹するように見えて、実はなくてはならないグルーヴを生み出す要となっているのだ...(平田憲彦)
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第23回
Motor City Soul

Father Tom Vaughn

RCAの3枚目のアルバムで、1967年の2月に地元デトロイトのベーカーズ・キーボート・ラウンジで吹き込まれたピアノトリオによるライブアルバム。リリカルさとソウルフルさが渾然一体となった独自のスタイルで、わかりやすく大衆的な面を持つ一方、実に高踏的でマジカルな演奏...(吉田輝之)
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第22回
Nuits De La Fondation Maeght, Vol2

Albert Ayler

『Universal Message』ではアイラーの唄心が爆発する。最近巷では「癒しのヒーリングスポット」なるものがちょっとしたブームとなっているが、この曲をかけてスピーカーの前で正座し、瞑想してみてほしい。心から癒されること保証する。50オヤジのただでさえ弱くなった涙腺を刺激するに充分な、心を打つ名演...(松井三思呂)
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第21回
One For Fun

Billy Taylor

プレイヤーとしても超一級である「テイラー博士」が、とびきり上品に、そして静かに弾き込んだ歌心溢れるアルバム。ピアノタッチはあくまで華麗で優雅、完璧なテクニックと、スイング感をもちながら、テクニックはあくまでも曲の美しさを引き出すための道具として使う。知性を感じると共に、ビリーの人柄が滲み出ている演奏...(大橋 郁)
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第20回
Moodsville 9

Tommy Flanagan

ともかくメロウにしてスウィート、スウィンギーにしてブルージーという、ジャズの穏やかな側面を余すところなく楽しめる演奏が美しくパッケージされているのだ。しかし、いくらメロウと言ってもその演奏は凡庸ではない。イマジネーションの効いたアドリブはさすがサイドメンの名手として多くの天才たちと共演してきただけのことはある切れ味するどい演奏...(平田憲彦)
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第19回
Money Jungle

Duke Ellington

後編

実際の演奏順に聴いていくと、7曲目「スイッチ・ブレード」あたりから不穏な雰囲気が漂い出す。スイッチ・ブレードとは飛び出しナイフのことだ。そして「キャラバン」「マネー・ジャングル」と大爆発。最後は「バックワード・カントリーボーイ・ブルース(旧弊な時代遅れの国に住む少年のブルース)」で終わる。エリントンは、合衆国は「差別のはびこる時代遅れで、飛び出しナイフが行きかう危険で、金に支配された国」だと言いたかったのではないか...(吉田輝之)
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第18回
Nuits De La Fondation Maeght, Vol1

Albert Ayler

『Spirits Rejoice』では、アイラーは一転した表情を見せる。この曲名をアルバムタイトルに冠したESP盤における演奏などと比較して、圧倒的に優しく、「魂の喜び」をゆったりと唄いあげる。迷いがなく、肩の力が抜けていることはアルバムを通しての一貫した空気感であり、中上健次の名著「破壊せよと、アイラーは言った」とは違うアイラーが、ここでは躍動している...(松井三思呂)
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第17回
Night Train

Oscar Peterson

このアルバムのタイトルである「ナイト・トレイン」は、黒人にとって自由への手段であった「地下鉄道」を意識したのではないだろうか。そしてラストの「自由への讃歌」は、地下鉄道で自由を求めながら自由になれなかった無数の仲間や先祖たちへの鎮魂歌なのではないだろうか。「自由への讃歌」のオスカーのソロは、その多くの浮かばれない魂に向かってあたかも語りかけているように聞こえる...(大橋 郁)
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第16回
Candy

Chet Baker

エロスが漂い、時に緊張感が増し、時に緩める変幻自在なトランペット。あくまでもストイックにファンクビートを刻むベース。ピアノソロはチェットの猥褻さを助長するかのように緊張感をあおる。チェット・ベイカーに抱いていたイメージを完璧に更新してくれる凄まじい演奏。苦く息苦しく、しかし切ないまでに愛に飢えたようなアドリブが延々と繰り広げられる。これ以上にないほど美しい闇のビート...(平田憲彦)
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第15回
Money Jungle

Duke Ellington

前編

針を落し、ベースが唸りを挙げるとスピーカーのコーン紙が異様なほど大きく振動しているのが見えた。次にドラムが入り、そしてあのピアノの「ドギャン」が来るのである。ベースとドラムは殆ど伴奏としてリズムをキープする意識はない。そこに斧を振り回して突進してくるようなピアノが聞えてくる。「何かとんでもないモノを聴いてしまった」と思った。「恐怖の大王エリントン」がそこにいた...(吉田輝之)
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第14回
Live At The Village Vanguard

Michel Petrucciani

「すごいなぁ!」「うん……本物やわ。」3人のささやきとともに、演奏が始まるまで声高に会話をしていた初老の白人男性2人もステージに釘付けになっていた。その容姿やハンディキャップが与える先入観を笑いとばすように痛快な演奏を繰り広げ、アンコールが終わった時には、完全に観客はKOされていた。ウェイトレスのおねえちゃんは目に涙を浮かべていた...(松井三思呂)
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第13回
Everyone's Wrong But Me

Ella Fitzgerald

このCDを聞いていると、まるで自分がSavoy Ballroomにいるかのような気になる。1937年頃以降の彼女の唄い方は全盛期のそれと大して変わらない。1938年にもなると勢いはますます強まり、まるで既にEllaのバンドであるかのような堂々たる唄いっぷりである。彼女はスイングする心を、最初の師であるChick Webbから10代の時に教わった通り、大切に歌い続けた。だから、彼女の唄い方は終生変わることはなかった...(大橋 郁)
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第12回
At The Village Vanguard

The Great Jazz Trio

次々とたたき出すビートは店全体を揺さぶり、バスドラムは地響きを立てる。ハイハットは空気を切り裂き、緊張感と重たいリズムが異様なミスマッチを生みつつ、空間を変容させていく。自分がドラムの中に入っているかのような、音楽の誕生の瞬間に立ち会っているかのような、これこそ無我の境地というのだろうか、ただただ、トニーのドラムサウンドに包まれ、ビートの波に飲み込まれていた...(平田憲彦)
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第11回
GENTLE NOVEMBER

武田和命

演奏は武田の伝説からくるハードなイメージに大きく反して、誰もが想起するのはコルトレーンのバラードだろう。しかし実はコルトレーンとはまるで違う。武田和命はここで、「いかに小さく吹くか」「いかに弱く吹くか」「いかに狭く吹くか」をこころがけて演奏したのではないだろうか。この表現は、大きく、強く、広い世界に直結している。10年近く沈黙していた理由は不明だが、意味はあったのだ...(吉田輝之)
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第10回
The Bridge

Sonny Rollins

彼は忽然とジャズシーンから姿を消した。掃除夫で生計を立て、酒と煙草を断ち、ヨガやバラ十字会で精紳の鍛錬を行いながら、残りの時間はマンハッタンとブルックリンを結ぶウィリアムズバーグ橋でのサックス練習を日課とした。雲隠れの原因は、Ornette Colemanが提起したフリージャズの衝撃、ColtraneやDolphyなどの急激な成長に対して、自分の音楽を見つめ直すこと...(松井三思呂)
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第9回
City Gates

George Adams - Don Pullen Quartet

ジョージ・アダムスの、時に狂ったような雄叫びのようなフレーズや、ドン・プーレンの右手の拳で打楽器のように高音部を叩き付ける奏法は、決してアバンギャルドを志向しているのではなく、あくまでルーツ音楽に思いを込めて演奏する間に激情が高まりすぎて、その延長上にほとばしった結果に思える....(大橋 郁)
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第8回
I've Got a Big Fat Woman

Treme Brass Band

底抜けに明るいトーン、圧倒的にポジティブな存在感、ガチャガチャうるさいくらいの猥雑さ、これがあのブラスバンドかと、彼らの演奏に釘付けになり、これがジャズの原点のひとつなんだと、やたらと納得してしまったのだ。歩きながら演奏し、時には歌が入り、トランペットは四方八方に向いて高らかにサウンドを撒き散らす。サックスはまるで歌っているようだ....(平田憲彦)
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第7回
Battle Royal

Sil Austin vs
Red Prysock

「シル・オースティン? レッド・プライソック?知らんな〜」と思いつつも「バトルロイヤル」というタイトルに加え、副題に「テナーサックス世界選手権(For The Tenor Sax Championship Of The World」とあり、さらに二人のふてぶてしい顔を見て「これは単なるテナーバトルではなくホンカー同士の闘いだ」と直感した。曲もわずか3曲、うち2曲は10分以上に渡る演奏だ....(吉田輝之)
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第6回
Phil Woods

Various Albums

4人のなかではフィル・ウッズが最も若く、録音当時(1957年2月)25歳であったが、この後の音楽活動という面ではウッズが抜け出し、「バード」に近づいていく。そう思えば、一番左の小鳥だけ残りの3羽から少し距離を置いているように見えるが、これがウッズかなと考えてしまう。まあ、バードに心酔して、チャン未亡人と結婚した人ですからねえ....(松井三思呂)
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第5回
NEWPORT IN NEW YORK 72

Various Artists

ジャムセッションの楽しさを知りたいのならこれ、というノリノリのブローイングセッションアルバムなのである。鳥肌がたつほど感動したのがこの中のLo-Slo Bluzeという曲。ロウダウンな雰囲気の超スローでファンキーなブルースだ。白眉はNow's the Timeではないか。特にジェリーマリガンの豪快なソロが途中でブレイクする下りなどは何度聞いても胸がすく....(大橋 郁)
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第4回
AN HISTORIC RECORDING EVENT

Louis Armstrong and Duke Ellington

マスターがデッキにカセットを入れ、プレイボタンを押す。信じられない音が出てきた。力強いピアノは重く泥臭い。ベースはうなり、ドラムのリズムがねちっこい。これはスウィングジャズではない、モダンジャズでもない、何だこれは。そしてサッチモのボーカルが切れ込んできた。唖然とした。まるでブルースバンドじゃないか。こんなサッチモは聴いたことがなかった....(平田憲彦)
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第3回
Woody III

Woody Shaw

彼の演奏は完全にナヴァロ、ブラウン、モーガンと続く伝統に立った上で、自分独自のスタイルを加えたものだ。アップテンポの曲では強く疾く正確、スローな曲では一転して憂愁感をたたえながら温かみがある。作曲した曲も素晴らしい。そして、彼だけではなく演奏者全員が一丸となりフルスロットで演奏している。バンドリーダーとしてもずば抜けていたのだ....(吉田輝之)
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第2回
It's Time

Jackie Mclean

「今こそ、この瞬間に」(It's Time)とばかりに新しいMcleanを打ち出していこうとする姿勢が感じられる内容。Mclean先生は終始肩の力の抜けた演奏、Charles Tolliverはリズム隊に煽られながらも、閃きのあるソロを展開し、後年コマーシャリズムとは無縁のStrata-Eastレーベルを設立するに至る心意気をここでも垣間見せている。また、随所にHancockが個性的なソロを展開しており....(松井三思呂)
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第1回
Boogie Woogie Trio

Pete Johnson
Albert Ammons
Meade Lux Lewis

当時、キャロルやダウンタウンブギウギバンドといった日本のロックを聞いていた高校生の耳には、まるでロックバンドに聞こえた。つまり、ロックンロールバンドをソロピアノでやっている感覚だった。それまでピアノという楽器に対して思い描いていたイメージとは全く別の楽器ではないか、とすら思えた。「ピアノってこんな使い方があるんや。」と、知った瞬間だった。それくらい、攻撃的で暴力的な音だった.....(大橋 郁)
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